_ たまに会う、素性のよくわからないヒトたちがいます。
と書くと随分怪しげな響き。そもそもお前が一番わかんないよってなもの。
もっとも大人になって出会ったヒトの大半はこの「素性のわからないヒト」だと思うし、そもそも素性ってなんでしょうてな話。
氏育ちがわかれば素性がわかるのかと言われたら、近所に住む氏も育ちも知ってた真面目そうな外見のすれちがったら挨拶する好青年が連続殺人鬼だったりするのだから、ヒトが内面に隠し持っているものなんて、親兄弟妻子お天道様にもわかるめい。
ヒトを見る目がある・・・というのは私の数少ない特技のひとつと自負しているところがあって、だから、私が選んだ(なんておこがましい!)人たちは、昼間何をしているのかなんてほとんど知らなかったりするけど、絶対に信用できる。
ともかくも、そんな袖が触れ合ってボタンひっかけて一瞬お互い前にも後ろにも進めなくなって1分程度交流してしまった、くらいの多少の縁のヒトたちと楽しくジュースを飲みつつ(私)、アルコールを摂取しつつ(私以外)、音楽を聴いたりしてきた週末。
_ 一人の方が、黙ってニコニコしてるくらいしか脳がないバカチンの私の為に色々と話題を振ってくださるのだけど、それらの質問にびっくりするくらい何も答えられない自分に呆れました。
昔はここまでバカじゃなかった気がするんだけどなぁ。
この頃の私の忘却力はもはや病気の域です。脳味噌が壊死してるとしか思えない。
だってつい2週間前に観た映画の名前が一瞬思い出せなかったんだもの!
_ 前や横に座ってるヒトたちの口から英語とおぼしき魔法の呪文の言葉が次から次へと飛び出すのを聞きながら、親の海外転勤でいきなり地元の学校に編入させられてしまった小学生のような困惑した気分を味わってました。
バカは最初から判りきってることだけど、自分がバカであることをわざわざ確認しに行く物好きなバカは私くらいのものでしょう。
ヒトの話を聞いてる分はすごく面白くて、例え知らない話でもフンフンなんて聞いてるのが私としては大満足なんだけど(あんまり、というか多分全然信じてもらえないんだけど、私はあまりおしゃべりが得意でない)、そういうのって話してる方からしたら手ごたえがなくてつまんないよなぁと、なんとも落ち着かない気持ちになります。
だから頑張って何か言葉を発してみるのだけど、まるでアップダウンクイズのゴンドラに乗ってるみたいなもので、口を開けば開くほど自分のゴンドラがどんどん落ちてくのがわかるんですよね。
_ そうはいっても呼ばれないパーティ−に来てしまったナード、というキャラクターはアメリカの学園モノ映画では必須の添え物なので、私はすすんでその役に徹しているわけですがね。なんちて。